Amazon Music HDをビットパーフェクトで聴く(後編)

こちらの記事は後編です。

前編はこちら

soundsmind.hatenablog.com

前編にてデータがビットパーフェクトでオーディオ機器に届かないと本来の性能が発揮できないこと、OS 側の事情によりビットパーフェクトでデータを出力するようアプリ開発するのは楽でないとお話しました。

では、実際に日本国内でサービス展開された高音質音楽ストリーミングのビットパーフェクト対応事情を記したいと思います。以下、2022 / 9 時点のものとなります。

mora qualitas

既にサービス終了していますので簡潔に。PC と iOS が対応、Android が非対応でした。当時、PC で対応していた価値が大きく、PCオ-ディオ向けに機材をセットしていた方にとっては文句ない状態でした。しかし、配信楽曲数が少なかったこと、ほんの数か月前に Amazon が先行してサービスを開始したこと、何よりもPCオ-ディオで多額の投資をしていたオーディオファンには、Tidal、Qobus という海外の高音質ストリーミングサービスに加入されていた方が多かったことがあり、十分な顧客獲得に至りませんでした。

なお、当時 Android にもビットパーフェクト対応すると告知していたのですが、対応前にサービスが終了してしまいました。Android は開発者泣かせの曲者です。

Apple music

こちらも簡潔に。iOS (iPhone or iPad) + ミュージックアプリ の組み合わせでしたらビットパーフェクトです。WindowsAndroid は各々の OS の変換が入ってしまいます。macOS については未確認です。すでに iPhoneiPad をお持ちでオーディオ機材(DAC)のUSB端子にケーブルでiPhoneをつなぐだけという環境でも快適に使用できる方にとっては、意外と悪くない選択です。

ところが、そのまま接続できるケースは少なく、基本的には以下のアダプターを介す必要があります。iPhoneiPad を主役にして脇役の機器を接続するときに使う OTGケーブルと呼ばれる類のものです。

こちらのアダプタであれば、たいていのオーディオ機器で使用できます。多くの電力を消費してしまう機器が接続されても大丈夫なように、給電しながら使用するための Lightning コネクタ差込口があります。

こちらのアダプタは接続できる機器に制限があります。多くの電力を消費してしまう機器が接続されると、iPhoneiPad 側のバッテリーが耐えられなくなるため、iOS 側で接続を拒絶します。電流 0.2A が上限になっています。電力に換算すると 5V × 0.2A で 1W です。自分の所有している機器が 0.2A 未満かを簡単に知る方法はないので、ご自身で計測できる方でない限りは試した人に聞くことをお勧めします。

なお、Lightning コネクタでなく USB-C コネクタを採用した新しめの IPad でしたら上記アダプタはもちろん不要です。

また、オーディオ機器によっては上記のアダプタ不要という「iPhone対応」を謳っているものもあります。機器側にOTGケーブルの部分が最初から内蔵されていたり、アダプタが同梱されていたりします。新たに購入される方は、対応している機器を選ぶのも手です。

たまたまビットパーフェクト、一時的なビットパーフェクト

本題の Amazon music に話題を移す前に。

OSの設定を変更して一時的にビットパーフェクトの状況を作るということも出来なくはありません。前編で、OSは仕様上様々なアプリが鳴らす音を特定の周波数に変換すると記しました。この変換後の周波数はOSの設定で変更できます。ビット深度も変更できます。この変更を聴きたい楽曲と一致させれば、余計な掛け算や割り算をされずに済むという寸法です。同様の理由で、音量を最大にしておく必要や他のアプリは一切起動しない必要があります。

Windowsのプロパティ画面

ここで周波数とビットレートを選択します

上図はWindowsでの設定画面です。ここで、再生する楽曲を変えるたびに設定変更するという作業が「たまたまビットパーフェクト」状態の作成に必要な作業の一つとなります。

Amazon music

いよい本題の Amazon music です。前編で記しました BlueSound NODE のデジタル出力はビットパーフェクトです。また Denon HEOS LINK のデジタル出力もビットパーフェクトである旨をネットで目にしたことがあります。後者は残念ながら使用したことがございませんので、お勧めは前者のみと致します。

iOSAndroid は残念ながらビットパーフェクト出力に対応できていません。手元機材の写真と共に説明します。

iOS

iOSでのデジタル出力は、すべて192kHzへ変換されます。Amazon music アプリによるオーディオ品質表示と、実際に機材に届いているデータの周波数表示の写真をご覧ください。

44.1kHzの楽曲 ⇒ 192kHz のデジタル出力

48kHzの楽曲 ⇒ 192kHz のデジタル出力

96kHzの楽曲 ⇒ 192kHz のデジタル出力

192kHzの楽曲 ⇒ 192kHz のデジタル出力

ご覧の通り、Amazon Music アプリの表示はアテになりません。楽曲データの周波数で出力しているかのように表示されていますが、アプリ側で独自にデジタル出力処理を実装されているわけではなく、実態は iOS 任せ。iOS のデジタル出力は192kHzで、すべてこの周期数に変換されてしまいます。詳細は前編をご覧ください。

soundsmind.hatenablog.com

 192kHzの楽曲に限り、前項で記しました「たまたまビットパーフェクト」の可能性があります。

Android

Androidでのデジタル出力は、使用している機種と設定によって変換される周波数が異なります。私の手元にある2機種は、それぞれ 96kHz と 192kHz に設定しています。以下に 96kHz に設定している端末の写真を貼ります。

44.1kHzの楽曲 ⇒ 96kHz のデジタル出力

48kHzの楽曲 ⇒ 96kHz のデジタル出力

96kHzの楽曲 ⇒ 96kHz のデジタル出力

192kHzの楽曲 ⇒ 96kHz のデジタル出力

こちらの Amazon Music アプリの表示もアテになりません。オーディオデバイスへのデジタル出力を独自実装しているわけではなく、Android OS 任せになっています。

192kHz出力に設定しているAndroid端末の写真も添付します。

192kHz出力に設定したAndoid端末

最後に

以上、Amazon music をビットパーフェクトで聴くと称し、ビットパーフェクト出力はなかなか用意できないよ、という話をしました。

Apple music は iOSバイス一択、Amazon music なら BlueSound NODE、ないし Heosデバイスです。それ以外は全滅、なんとも残念な状態です。

時折、Twitterなどで Amazon music アプリの写真を貼って「ビットパーフェクトで聴いてます」等と書いていらっしゃる方が散見されますが、残念ながら間違いです。端末で設定した周波数に変換されてます。192kHzかもしれないですし、48kHzかもしれないです。

また、Android を搭載している音楽専用端末、いわゆる DAPApple music や Amazon music のアプリを使って音楽を聴けますが、それも 192kHz への変換になっています。44.1kHz の CD音質も無残な192kHz変換。こればかりは、もうどうしようもないですね。

 

 

 

Amazon Music HDをビットパーフェクトで聴く(前編)

結論から記します。

私が選んだ機材は「Node 2i」です。お勧めします。

このブログを執筆している 2022/9 時点では製造終了しております。後継機種は「NODE」。名前の文字数が減りシンプルになりました。

高音質楽曲ストリーミングあれこれ

執筆している 2022/9 時点において、日本で高音質を謳った音楽ストリーミング配信サービスは以下の4種が存在しました。サービスを開始した順に並べてみます。

  1. deezer HiFi 2017/12 ~ サービス中 44.1kHz 16bit
  2. Amazon Music HD 2019/9 ~ サービス中 最大192kHz 24bit
  3. mora qualitas 2019/10 ~ 2022/3 最大96kHz 24 bit
  4. Apple music 2021/6 ~ サービス中 最大192kHz 24bit

うち1種は残念ながらサービスを終了し3種になっております。オーディオ鑑賞が趣味の私は4つすべてのサービスに加入した経験があります。とはいえ、4サービスすべて同時に加入していた時期は存在せず、一定の併用期間を経て最も使用しなかったものを解約するということを繰り返して現在に至ります。

海外に目を向けますと、Tidal、Qobus という大手かつ老舗のハイレゾ配信サービスがあるのですが、残念ながら日本市場に参入していません。また、圧縮音源の配信最大手である Spotify は、deezer Hifi と同じCD音質のロスレス配信を行うという発表をしておりますが、サービス開始時期のアナウンスは未だになく「配信をしたい」という宣言のみの状態が年単位で続いている状況です。

Spotify、ロスレスの「HiFi」サービス提供予定は変わらず。詳細は「まだお伝えできない」 - PHILE WEB

2017年頃の日本の音楽配信事情

サブスクリプション契約による音楽ストリーミング配信サービス、いわゆるサブスク音楽配信の競争が本格化したのは2015年に遡ります。先駆者の Spotify に対し Apple music が 2015/6 に、google Play Music が 2015/9 に日本でのサービスを開始しました。これらは何れもCD未満の圧縮データ音源です。

それから2年後の2017年、deezer HiFi が高音質サービスを開始しました。高音質といっても、既存の配信サービスより高音質という意味で、CDより高音質という意味ではありません。CDを超えるデータ量を持つ「ハイレゾ」はまだ一部の"オーディオ"ファンに向けられたもので、一般の音楽ファンは320kHz圧縮音源で十分という風潮だったように記憶しています。

また、ハイレゾについて誤った議論が多く「人間の耳に聞こえない高周波数の音、モスキート音がデータ化されても無駄」という意見や、派生して「機器メーカーの陰謀だ。知識のない消費者を欺いている。」などという見えない敵と戦っているような意見もネットの掲示板で散見されました。さすがに現在は「解像度が16ビットから24ビットになることで、人間の可聴限界や機材のノイズ限界付近までデータとして残せる」ことや「音のサンプリングポイントが十分にあるため音の分離感や消えぎわの表現が向上する」こと。そして何より「DACやヘッドホンの性能が上がり、聴いて違いを感じられるようになった」ことで、当初の否定的な意見は影をひそめているように感じます。

ハイレゾ事情

サブスク音楽配信サービスが始まる以前や配信サービスの音質が低かった頃のハイレゾ音源に関する主な入手先は、ダウンロード販売サイトでした。CDと異なりケースもライナーノートもないデジタルデータなのですが、音質が高いという唯一無二の価値を認め2~3割高価な価格を支払って手に入れるという存在でした。

当時のハイレゾ音源販売にまつわる話、競争で淘汰されていく音源販売サイトやハイレゾのデータフォーマットだが肝心の録音データ(原盤)の音質が悪くハイレゾで販売する価値のない「ニセレゾ」音源の話をしだすと、それだけで長文が書けそうなので省略しますが、最中にハイレゾ音源を楽しんでいたオーディオファンは、

「タウンロード購入した楽曲を自分なりの高音質で再生させる機材を揃えて」

いました。割高な価格で音源を入手し、再生機材に関するトライ&エラーを繰り返し、自分なりの再生環境と音質評価基準を手にしていたのです。

イノベーターからアーリーアダプターへ云々という用語で語られるマーケティング論が身近な方には説明不要でしょう、上記のようなオーディオファンが増えていくことが高音質音楽ストリーミングへと繋がりました。

以上のような背景により、初期の高音質音楽ストリーミング配信の顧客は「購入した音源をより良い音で再生できる機材に、高音質音楽ストリーミング配信からのデータを流し込む」形で導入することになりました。

音質がステップアップしていく形で良くなっていくのてあれば、進化は感動でしかありません。残念ながら音楽配信の進化は「既存の販売形式より悪い状態でサービスしていたものが、既存の販売形式の音質に近づく。」という後追いスタイルです。どんなに進化しても「配信の割にはいい音。」とか「手元の音源を再生させたときに迫る音質。」が音質面での最高評価になってしまいます。

ビットパーフェクトの話

  • 音は空気の振動
  • 様々な音源は空気振動の記録物
  • 再生機器は記録物を空気の振動に戻す装置

という極めてシンプルな話からビットパーフェクトに繋げたいと思います。

デジタルテータの「間引き」

デジタルデータは数値を使った方式の記録物ですので、記録したい対象物を何かしらのルールで数値化する必要があります。文章であれば、文字の種類に番号をつけ、一文字目から順に番号をひたすら並べ記録するというルールで数値化するように、空気の振動にもルールをつくって数値化する必要があります。

音の鳴っているところで空気の振動で前後に揺れる薄い板を置き(マイク)、板の位置を記録しよう(数値化)。その揺れを一定時間ごとにすごく細かく記録しようというのが音のルールのひとつです。

ひとつ、ふたつと数えられる文字と違い、空気の振動である音は数えられません。たとえば、一秒分の音を数値化するのにどのくらいの数値が必要かは「数えられないものだから、適当に決める」しかないということです。

音の数値化は「一定時間ごとに板の位置を」記録すると言いました。とりあえず、1秒ごとに板をcm刻みでと決めたとしましょう。すると、0.5秒のときの位置や1.5秒のときの位置は記録に残りません。位置を cm 刻みにしたら、ほんとうは1.5cm だったときには、1cm か 2cm というずれた位置で記録しないといけません。

音を数値化すると、必ず時間も位置も「あいだ」を失います。即ち情報が間引かれることとなります。

ちなみに、

  • CD音質の 44.1kHz 16bit とは1秒あたり44,100回、65,536刻み
  • ハイレゾで多い 96kHz 24bitとは1秒あたり96,000回、16,777,216刻み

というルールを意味します。

デジタルデータからの復元

機器でデータを空気振動に戻す行為が音楽データの再生です。空気を揺らす板を、デジタルデータで刻まれた位置と同じになるよう動かし続けることで空気を揺らし音を作ります。

CDが世の中に出てきた当初、記録されたデータどおりに板を揺らしたのですが「あまり良い音とは感じない」という問題が起こりました。結論から言いますと「数えられないものだから、適当に決める」と定めた 44.1kHz 16bit というルールでは刻み方が荒かった、間引き過ぎだったのです。とは言っても、一度決めたルールを簡単に変えることはできません。間引いた部分を上手く滑らかに動かして音をよくする方法をオーディオメーカーは考案し製品化しました。間引いた後の数値情報から間引く前の数値を推測する方法、標本化定理とフーリエの法則を応用し録音時の空気振動の周波数成分を算出して間引く前の板位置を求める方法、最近では間引く前の音源データと間引いた後の音源データを機械学習させ間引く前の板位置を推定する方法なども使われています。

こうした各機器メーカーの努力により、間引き過ぎたデータからでも良い音が再生できる機器が多く存在しております。

これらの各メーカーによる再生機器での高音質化には、ひとつ共通の前提条件かあります。それは「間引かれてはいるが、少なくとも記録として残った数値は正確である」ということです。間引かれただけでなく、記録されている数値が嘘だらけ、ズレだらけだとどうしようもありません。特に標本化定理などの数学を使ったものは計算結果が出鱈目になってしまい、もともと鳴ってもいないような音を計算で作り出してしまいかねません。

このような前提条件があるため、再生機器に送る数値データが狂わないこと、正確であることは非常に重要です。「もとのデータを変な数値に変えたりせず、そのまま再生機器に送る。」ということを「ビットパーフェクトで送る。」といいます。

データを受け取った再生機器が「ビットパーフェクトなものが届いた前提で、様々な計算処理を加え音質を良くする」という構成になっている場合は、届く前に変な数値に変えられていると困るわけです。

理想的な高音質配信は、ビットパーフェクトの送り出しを持つこと

前項で、オーディオファンは既に「タウンロード購入した楽曲を自分なりの高音質で再生させる機材を揃えていた」と申しました。ですので、ダウンロード購入した楽曲をそのまま再生機器に送っているときと同じように、配信から受け取った楽曲をそのまま再生機器に流すのが音質としては理想だとなります。

残念な現実

以上、配信サービスに望むことは、原盤の権利者が配信業者のサーバーにアップロードして下さったデータに対して権利者の意図しないデータ改変をせずビットパーフェクトで再生機器に送り出せるようにしていただきたい、ということなのですが残念ながら現実はそうなっていません。簡単ではない事情があります。

OSが邪魔をする

音質を気にせず手軽に配信される楽曲を聴くのであれば、スマホのスピーカーやPCに繋いだスピーカーから直接音を鳴らせばよいです。これはスマホやPCの機能だけで数値データを空気振動に変えてしまうことを意味し、専用の再生機器に数値データの状態で送り、再生機器側で空気振動に変える状態とは異なります。

また、スマホやPCで直接音を鳴らす際、数値から空気振動への変換は配信サービスのアプリではやっていません。機器とOSが行っています。PCなら windowsmacOSが、スマホなら iOSAndroid が行っています。

OSは音楽再生専用に設計されているわけではありませんので、音に関して専用機器なら不要な機能が備わっています。その一つが、ミキシングやスイッチングに関する機能です。複数のアプリが同時に動いている際に各々が音を鳴らすことを想定し「音を混ぜ、重ねた状態」にしたり「先に鳴っていた音をフェードアウトさせ、後からの音をフェードイン」させる機能などを持っています。

しかし、PCやスマホにミキシングをする専用装置が入っているわけではないので、OSが複数のアプリから届く音のデジタルデータに対し、リアルタイムで足し算や引き算、掛け算など数値加工をすることで実現しています。

ミキシング対象の音は、ゲームのSEやBGM、メッセージの着信音、動画サイトの音声など様々です。もちろんデータ形式もバラバラです。しかし、バラバラな状態のままでは音の重ね合わせ計算はできないため、すべての音のデータをいちど同じフォーマットに変換します。分数の計算をするときの「通分」と同じようなものです。

この変換の際に、「通分」のような元の数値と100%同じ完璧な変換でなく、元の数値からズレた変換をします。音楽再生専用ではないですから「まぁ適当でいいじゃないか」ということです。CD相当の44.1kHzのデータを再生する際に48kHzに変換してから再生するというような、無残な変換が普通に行われています。

OSの邪魔を回避する

どんなアプリを使っても音が適切に切り替わって鳴ることは利用者にとって非常に大切な利便性です。ですので、アプリ側からOSを介さず直接PCやスマホのデバイスに音を流し込まれると、そのアプリの音だけは制御ができなくなってしまい困ることになります。また、アプリの開発者もこのOSの事情を知っていますし、何よりもOSが担ってくれる音の再生機能をわざわざ自分で開発するという面倒なことをしません。

逆に言いますと、ビットパーフェクトで音を再生するには、上記のような標準的な「OS任せ」の機能とは違う方法をアプリに追加しないといけないことになります。

OS任せと違う方法の追加については、OSの種類やバージョンによって難易度が違います。それなりに大変です。また、本来ならOS任せで済んでいた「接続機器ごとに必要な個別対応」をアプリ側でやるとなったら目も当てられません。この機種では鳴らない、この機器では鳴らないということが頻発します。

そんなこんなで、ビットパーフェクト対応は何処のアプリ開発元も及び腰です。やらない or 対応が可能な条件下でのみ限定的に対応という状況になります。

この状況のブレイクスルーには、OSがビットパーフェクトに対応することなのですが難しいでしょう。

 

半年以上書いていますが終わりが見えないので、前編としてアップしました。後編に続きます。

ATH-WP900 に規格外のイヤーパッドを装着

オーディオテクニカ社のヘッドフォン、ATH-WP900のイヤーパッド交換をしました。ヘッドフォン購入からイヤーパッド交換に至った経緯とその後の試行錯誤を記します。純正品より大きなものを装着するという、あまり例のないケースかと思いますので、ご参考にしていただければ幸いです。

ヘッドフォンの購入動機

コロナ禍の影響でリモートワーク、リモート授業になった方も多いのではないでしょうか ? 御多分に漏れず私もそうでして、自宅で業務、会議はPCでリモート会議という生活に変わりました。リモート会議については「聞き取りやすさ」を理由にノートPC内蔵のスピーカーやマイクのままにせずヘッドセットを用意するよう通達がありました。音楽鑑賞用のヘッドフォンなら複数所有していますが、ビデオ会議用のヘッドセットは持っていなかったため、以下のような選定基準で適当にAmazonのサイトを眺め、試しに1つ買ってみました。

  1. カップはオーバーイヤー型、耳を包み込むタイプ。
  2. 音質にはこだわらない。会議の相手りの発言が聴き取れさえすればいい。音楽鑑賞には使わない。
  3. 安いもの。

つまり、拘ったのは1だけ。「オーバーイヤー型で、音が鳴りさえすればいい安モノ」を選びました。
理由はビデオ会議の時間にありました。一日の半分が会議という日もあり、4時間以上ものあいだヘッドセットを付けていなければなりません。耳の上に乗せる「オンイヤー型」では耳がとても耐えらません。

皮肉なものです。休日に快適な音楽鑑賞用ヘッドフォンで愉しむ時でさえ、2時間も聴けばヘッドフォンを外し耳や頭を休めているのに、音が鳴りさえすればいい安物ヘッドフォンを半日ぶっ続けで装着しないといけないわけです。

こうして買った安モノですが、結果は「イマイチ」でした。両耳を挟み込む力である「側圧」が強く、1時間が限界でした。言い方を変えれば1時間ぐらいであれば快適に使えます。ですので、ダメではなくイマイチ。ちょっと残念かなという程度でした。悪くはないです。

今回の買い物は半日装着できるものを入手するという肝心の目的が果たせませんでした。目的を果たすべく、新たな基準でヘッドフォンをもう一度買いなおすことにしました。マイク機能は別途ピンマイクを買うことにして、快適なヘッドフォンがたくさんありそうな音楽鑑賞用から選定することにしました。
既に音楽鑑賞用のヘッドフォンなら複数本所有しています。つまり買い増しをすることになるので、前回の雑な基準と違い選定を丁寧にしました。

  1. 装着感のためには何よりも軽量。
  2. インピーダンス。PC直差しで鳴らせる。
  3. ビデオ会議だけでなく音楽鑑賞にも使いたくなる音質。
  4. 「ビデオ会議用にはもったいない」と感じる高級機にはしない。
  5. 装着している姿を見た相手が引かない、驚かない。
  6. すでに所有しているヘッドフォンと音色が被らない。
  7. 部屋に置いていてカッコいい。

「結局また新しいヘッドフォン買いたいだけちゃうんか」と自分にツッコミつつ、選んだものは ATH-WP900 でした。

所有している方は「なるほど」と思っていただけるのではないでしょうか。他人に見られる戸外でDAPに接続して使用することが想定された、カジュアルで鳴らしやすく軽いヘッドフォンです。ハウジングにはエレキギターのボディに使われるフレイムメイプルという木材を使用されていてカッコいい。これなら装着している姿をビデオ会議越しに見た相手がドン引きしないでしょう。また、オーディオテクニカ社のヘッドフォンはたまたま初購入だったので、恐らく所有しているヘッドフォンと音色が被らないだろうという推測もできました。

購入後

前回の安物はイマイチでしたが、このATH-WP900は失敗でした。

開封から初使用までの感想は「素晴らしい」の一言でした。
ハウジングのデザインは他製品にない魅力を放っており、部屋に飾っておく気になります。音は締りのある低音と伸びやかな高音が特徴的でした。楽しくなる、こころ弾むという感じでしょうか。アウトドアで聴くと失われがちな帯域が多く出ているというふうに考えると納得の音です。音の消えぎわではハウジング由来の響きを感じられます。もともと癖のある音色のヘッドフォンを手元に残してきませんでしたので、所有中のヘッドフォンとも被りませんでした。「これはこれでアリだな。」
この時点で、活用のしかたがイメージできました。初めて聴く楽曲ではなく、既に聴いた楽曲に対して「ATH-WP900で聴いたら楽しいかもしれない」と思ったときに手に取る感じです。聴き慣れた楽曲を ATH-WP900 で聴き直したい衝動に駆られ、アルバム3枚、2時間ほど使用し続けました。

楽しい2時間の代償として、手のひらでさえひんやり感じるほどの熱をもち真っ赤になった耳ができあがりました。もちろん痛いです。冷凍庫にある保冷剤を取り出し、タオルに包み、耳にあて冷やしました。
音楽を聴いた後に耳をアイシングしたことなど一度もありませんでした。様子を見て心配した妻に「いやぁ、耳を大事にしたいから、こうしてマメに手入れをしないとね。」と返答しました。事実ではありますが、相当割り引いた表現でした。熱くて痛くてたまらないのですから。

翌日、あらためて冷静に使用しました。30分が限界でした。それ以上は痛くて使用を続けられません。音が面白いので無理してアルバム一枚聴いてしまいましたが、そのあとはまた耳のアイシングでした。

本来はビデオ会議用に長時間使用する目的で選んだヘッドフォンです。それが、前回買ったヘッドセットより短時間しか使用できない。これは失敗と言わざるを得ません。値段のことはあまり考えたくはないのですが、前回のヘッドセットが15本買えることを考えると、この結果は如何なものかと反省、自問します。
所有中の他のヘッドフォンは装着感の良いものが多く、半日聴いていても耳が痛くなることなんてありません。ここに大きな油断がありました。「音楽鑑賞用のオーバーイヤー型で、音質志向のものなら装着感は大丈夫だろう。」と軽く見ていたのです。

迷いと決断

試し聴き数時間で手放したヘッドフォンは残念ながら数多く存在します。ものすごく程度の良い中古品として新しいお客様の手に渡ったほうが、そのヘッドフォンにとっても幸せです。中途半端に手元に残し、一切使用せず部屋に飾っておいてももったいないです。音楽を聴く道具なのですから、やはり鳴らす機会がなくては。ATH-WP900 を手放すか否か。決断するならこのタイミングです。ですが、既に気に入っています。「このデザインと音は手元に残す価値がある。装着感をなんとかしよう。」と決めました。

装着感を調整すること自体は、作業や手間としては大変なことではありません。しかし、難しい課題があります。それは「音が変わる」ということです。
ヘッドフォンオーディオが好きな方は、機材やケーブルを入れ替え音の変化を楽しんでいることと思います。このタイプの音質変化とは少し異なる変化を、装着感の変更はもたらします。ヘッドフォンのタイプによって変化量は違いますが、密閉型に分類されるATH-WP900は比較的大きく変わることが想像できます。

ヘッドフォンは、ハウジング・イヤーパッド・耳の周囲というドーム状の空間にドライバと耳が配置され音が奏でられます。メーカーはこの空間デザインで音の「バランス調整・仕上げ」をします(推測)。お手元のヘッドフォンで音楽を聴きながら、わざとイヤーカップを耳に押し付けたり、逆に離して耳とイヤーパッドのあいだに隙間を作ったり、はたまたイヤーカップを頬側や後頭部側にずらしてみたりしてください。音の変わり様が感じ取れるかと思います。

話は逸れますが、頭の形状や耳の大きさは千差万別、ましてや装着の仕方となるとロングヘアで髪の毛を巻き込みながらラフに装着する方もいれば、短髪で髪の毛の巻き込みなくビシっ完璧に装着される方もいらっしゃるので、個人差が少なくなるよう設計するメーカーさんは大変でしょうね。音質に拘った高級機はそれなりの価格をお客様に求めているため、細かな帯域バランスにも指摘が向く傾向にあります。様々なヘッドフォンを同一基準で計測したデータは相対評価用として有効かつ貴重ですが、それをもって絶対評価や結論としてしまっては残念だなと思います。計測器、私の頭、皆様の頭、それぞれでバランスは微妙に違いますので。メーカーも計測器で整えた後、耳で最終調整していることが容易に想像されます。

そんなこんなで、メーカー調整状態で満足しているのにも係わらず、装着感の調整で音を変えざるを得ないことに対し残念な気分になりました。しかし、耳が痛くて使えないのですから致し方なしです。

側圧調整

最初は、何の道具も要らずお手軽な側圧の調整からやってみました。
ヘッドフォンのヘッドバンド部分は、頭を挟み込む「板バネ」になっているので、両手でガバッと開きバネをゆるくする方向に力を加えるだけです。そのときに特定の箇所に力を集中させてしまいバキッと折らないようにだけは注意します。ゆるく、少しずつヘッドバンド全体的に力が分散するようにします。
暇を見つけては開くことを続けたら2日目には緩くなりました。簡単です。
結果は「大失敗」でした。試し聴き30分で耳が痛くなり、かつ音は低音が失われスカスカになりました。音が悪くなって耳の痛みも直らないのですから最悪です。

イヤーパッド交換

側圧で解決しないとなると、次はイヤーパッドです。
耳は長時間モノが触れていたり本来の状態と異なる形になるような力が加わり続けたりすると痛みます。イヤーパッド内に耳が収まりきらず変形した状態が続いたのが原因なら、これで解決できる可能性があります。

eイヤホンさんの開発者インタビュー記事を拝見したところ「最小級サイズのハウジングで、最大級サイズの53mmユニットを搭載」という開発者のお話がありました。

e-earphone.blog

あらためてイヤーパッドを見ると、なるほど、耳の収納サイズについても最小ハウジングの範囲での最大級を目指し、イヤーパッドの縁を限界まで減らしたのだなと感じます。その一方で厚みはあり、耳をしっかり包み込むことで音作りをしていそうです。

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純正イヤーパッド。縁が薄い一方で厚みがあります。

となると、このイヤーカップで可能な最大サイズのイヤーパッドでも、私の耳を収めることができないということになります。
これは仕方ないです。53mmユニットを搭載できる最小級サイズの製品として世に生まれたのです。日本人のほとんどをカバーできるサイズで設計されたわけではありません。
きっと一定割合の方はこのサイズでギリギリOK、オーバーイヤーヘッドフォンとして快適に使えるのだと思います。私のような少数の者は「残念」なだけです。そういう人は諦めて大型のヘッドフォンにすればいい。体型に合わせてシャツを買うのと一緒です。
一応、互換品のイヤーパッドがないかネット検索してみました。中国の通販サイト、Alibaba で見つけることができましたが、耳の収納部分は純正品以下のサイズのようです。早々に見送りを決めました。
純正品も互換品もダメだとすると、他製品用のものを無理やりつけることになります。「それで、まともな音が出るのか?」と自問すれば、まぁ出ないでしょうという自答。そもそも装着自体が大変でょう。
それっぽく装着できれば不格好でも構わないと割り切り、とりあえず装着のしかたを確認しました。

イヤパッドの交換方法[ヘッドホン全般] | 株式会社オーディオテクニカ | よくあるご質問(FAQ)

 オーディオテクニカの製品はすべてイヤーパッドの余った皮を食い込ませるタイプのようです。次にカップの直径を測りました。だいたい 9cm 。
余った皮を食い込ませるタイプで 9cm 前後のもの、かつ耳が収まりそうなものを買って試すことにします。

YAXI : stPad2

ソニーのヘッドフォン、MDR-CD900STで評判のもののようです。この機種はスタジオモニターの定番で広く使用されております。そのためか、サードパーティーイヤーパッドも多く存在するようです。これが装着できると、ダメだった場合に選択肢を増やせて良いうえに、写真で見た感じ耳を収める穴が大きく見えます。最初の試しはこれにしました。

装着

幸いなことに装着できました。
ATH-WP900は円、stPad2は縦長の楕円です。装着後は縦方向には余り、横方向には幅が足りず締め付ける状態になりました。この横方向の締め付けのおかげで縦方向のずれに抵抗が生まれ、ヘッドフォンを傾けただけでイヤーパッドがスライドするような事態は避けることができました。また、装着して時間が経過していくと本来の楕円が徐々に馴染み円に近づいていきました。写真の stPad2 が円に近いのはそのためです。記憶が曖昧で確かな日数は覚えていないのですが、3~4日は装着したあとかと思います。

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stPad2。ほぼ円ですが縦方向に長かった痕跡が。
試聴

ダメでした。音が更にスカスカになり、耳の痛みも緩和しませんでした。
この製品が悪いのではないので誤解はなさらないでください。メーカーが想定していない使い方をした自分の問題です。

装着時の空間で音をデザインするという話を先ほどしましたが。このイヤーパッドは、MDR-CD900STでの使用を想定した凝った空間デザインをしています。ドライバーが耳と平行になっていてるMDR-CD900ST に対し、前後の響き感じられるよう後方にアルカンターラ素材を配し音を吸収し、前方にレザー素材を使い音を反射させるという調整しています。詳細な解説は商品のサイトにありましたので、気になる方はご覧になってみてください。
私の耳には小さいため耳の周囲とイヤーパッドが綺麗に密着しておらず、さらに傾斜ドライバ配置の ATH-WP900 に対し使用したのです。そりゃ失敗しますよね。という話です。
馴染んでしまい円に近づくのも想定外でした。 馴染んだあとの状態で比較するとイヤーパッドの奥は、純正イヤーパッドより狭くなっています。より大きなイヤーパッドを買ったつもりが小さいものを買ったことになってしまいました。 

 

DEKONI AUDIO : EPZ-MDR7506-PU

YAXIさんのstPad2で、MDR-CD900ST用なら装着できると知りました。もともとタイトな音色を気に入っていたので、布のイヤーパッドは相性が良くないだろうと見立てました。そして、トライ&エラーになるので高価なイヤーパッドで試したくないと思いました。
そんな条件下でこのイヤーパッドを見つけました。さきほどの YAXI さんは互換イヤーパッドでは有名な会社さんですが、この DEKONI AUDIOさんも有名な会社です。名の通った会社さんの安い製品というのは、お試しには有難いとばかりに購入しました。

装着

有難いことに入りました、が stPad2 のような横方向の抵抗感がないため、上下方向にシャカシャカと動きます。ヘッドフォンを頭に装着するとイヤーパッドカップの上下方向の位置が、中央からずれてしまいました。耳の痛みについては、この時点でいちばん緩和されました。次第に円になっていった stPad2 と違いしっかりと楕円が維持されるので、耳への負荷低下は実感できます。

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EPZ-MDR7506-PU。縦方向に長いです。写真では下にずれている状態です。
試聴

ダメでした。純正イヤーパッドで体感した低音が感じられません。イヤーパッドが上下方向にシャカシャカ動く段階でタメでしたので、当時は低音が出てことについて深く考えませんでした。今思うとカップイヤーパッドに少し隙間ができていたのかもしれません。

TDITD : For SONY MDR-XB950BT

 

サードパーティー製のイヤーパッドを調べていく中で、違うメーカー製でも装着方法が同じでサイスも殆ど変わらないとケースはよくあると知りました。そこで、ATH-WP900のサイズと一致しそうなヘッドフォンを探していたらソニーのMDR-XB950BTという機種を知りました。どちらかというとヘッドフォンマニアで、Sonyの現行機種であれば型番とデザインは脳内で一致する程度に記憶しているのですが、これは知らない機種でした。調べたら製造終了の機種でした。
Sonyのヘッドフォンはここ数年で4機種ほど購入しており、どれも装着感は良いものでした。もしかしたら、小型でも良い可能性があるかもと思い試しに買ってみました。

装着

ピッタリ、いや少しきつい程度でした。取り付けるときに手こずりました。角度が少しずれていても、取り付け後に回して正しく上を向くようにすれば良いと思って付けたのですが全く回らないのには焦りました。左右のもう一方を取り付けるときには、あとから回さずに済むよう正確に上を向くよう取り付けました。
最初にずれて取り付てしまったものを回すことを諦め、外して再度取り付けることにしました。そうしたら今度は外せなくなりました。正確に言うと、回せないほど皮がピッチリ締め付けているので、外すためには相応の無理をして引っ張らないといけない状態でした。結果、破けてしまいました。結果、一度も試聴することなく処分することになってしまいました。
ATH-WP900純正イヤーパッドの内径のサイズと殆ど変わらないため、恐らく耳は痛くなったのではないかと思います。

Chic Tuant イヤーパッド for FOSTEX (フォステックス) TH500RP TH600 TH610 TH900 TH900mk2 THX00

ここまで試行錯誤し「自分の耳には大型のヘッドフォンしか合わない」と文字通り痛感しました。既に所有しているヘッドホンのイヤーパッドの内径を測り、自分の耳に必要な大きさを算出しました。縦幅65mm 横幅45mmあればOK、ここから減らしても -5mmが限界だろうという結論でした。この数字を今まで試したイヤーパッドに当てはめると全部アウトでした。

そこで、発想を変えて「取り付けることができないイヤーパッドを工夫して取り付ける方法を考える」ことにしました。掲題のイヤーパッドはT60RPという別のヘッドフォン用で試しに購入して装着感を確認済のイヤーパッドでした。ATH-WP900より 15mm ~20mm ほど直径の大きいイヤーパッドですからサイズは全く合いません。しかし、このイヤーパッドを探す際に見つけていた下記のパーツを使えぱ装着できるのではいかと考えた次第です。

DEKONI AUDIO Attenuation Ring for TH900/610

このパーツはFOSTEX社製ヘッドフォンTH610のイヤーパッドの外径に合うよう作られています。内側の形状を変えてATH-WP900に嵌めることができれれば装着できそうです。商品画像を見るに薄いプラスチック製で、ハサミかカッターで切るだけの簡単な工作で済みそうです。購入し、加工することにしました。

紙に、三つの円、外側から順に

  • アッテネーションリング
  • ATH-WP900の外周
  • ATH-WP900の外周から、イヤーパッドを嵌める溝の分を引いた円

と三つ描き、カッターでそれっぽく切ってみました。切る際に悩んだのは、溝に食い込む部分の残し方でした。食い込む部分を増やせば安定しますが嵌めるが困難だろう、減らせば楽に嵌められますが安定しなかったり強度不足に陥ったりするだろうと、それまでのイヤーパッド付け外し経験から容易に想像つきます。ということで、3点で支えて半々の割合になるようにしてみました。イヤーパッドを装着する前に試着してみました。作業中にリングが折れるかと思うほど曲げる必要があり大変でした。嵌ってしまえば安定しました、上手くいきそうです。

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アッテネーションリングをカッターで加工。嵌めた状態はこうなります。
装着

大変でした。3点中2点は容易に入れられるのですが、最後の1点は構造上90度ぐらい曲げないと入りません。イヤーパッド無しで試していたので思い切って曲げる勇気はありましたが、イヤーパッドに嵌めたあとだと90度近く曲げる行為そのものが難しくなりました。装着できる前提で作られたものでなく、適当に作った代物なので根性あるのみでした。破損せず済んでよかったです。入ってしまえばバッチリ、ぴったり合うようにカットしたので全くずれません。写真が下手なため、イヤーバッドのはみ出かたが、下部が大きく上部が少なく見えていますが、実際には上の写真にあるアッテネーションリングのはみ出しのようにすべて均等に出ています。

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大きくはみ出しています。

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試聴

初使用のときに感じた音が戻ってきました。伸びやかで響く高音に締まった低音を感じることが出来ました。こんなに大きなイヤーパッドを取り付けたので装着感に問題は全くありません。半日つけていましたが耳の痛みは起こりませんでした。純正イヤーバッドの音と同じとは思いにくいですが、耳を全く痛めることなく使用できる ATH-WP900 になり、ビデオ会議で半日つけっぱなしにもできるようになりましたので、イヤーパッド交換は完了とすることにしました。